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花(蓮)よりラーメン

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11-07-3 池に浮かぶ大輪の花、蓮(ハス)。七月の誕生花であり、夏の季語でもあります。白やピンクの花びらが幾重にも重なり、水面に映ったその様は、一時の清涼感を与えてくれます。

蓮の花の原産はインド。それ故か、古くから宗教と密接な関係を持っています。仏教でも、蓮が芽吹いて花を咲かせ、やがては枯れてゆく姿を人間の一生に例えています。寺院でよく見かける御釈迦様の台座には蓮の花が用いられ、仏教絵画にも蓮と共に御釈迦様が描かれています。良い行ないをして死んだ者は、極楽浄土の世界で一つの蓮の花の上に身を託して生まれ変わる――。そんな考えが、仏教にはあります。そこから生まれたのが『一蓮托生(いちれんたくしょう)』という言葉。結果の良し悪しに係わらず行動や運命を共にするという意味で、身近なところで蓮が私達の生活に関与しているのです。

それ以外にも蓮は私達の生活に関与しています。地下茎はレンコン(蓮根)として食卓に並び、種子は甘納豆に変わります。蓮を国花としているベトナムでは、花をお茶にして飲む習慣があり、日本でもベトナム料理店で飲むことができます。また、鎮痛・滋養強壮作用もあるので生薬としても用いられています。

それだけではありません。意外ですが、ラーメン愛好家にも蓮の花は深い関係があるのです。ラーメンを食べる時に箸と一緒に使うレンゲ。レンゲは正しくは散蓮華(チリレンゲ)と言います。名の由来は、スプーン状の陶器の形が一枚散った蓮の花びらのようだから。その散蓮華という呼び名が簡素化され、今日では蓮華(レンゲ)とだけ呼ぶようになったのです。

初夏を彩る美しい花、蓮。公園を散歩して池にぽっかりと浮かぶ蓮の花を見ると、花より団子……ではなく、ラーメンが食べたくなってしまうかもしれませんね。

(コラムニスト 華山 姜純/絵:吉田あゆみ)2011.07

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