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九州とんこつ物語

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1108-9 博多・・・と言えば、どうしても「ラーメン」と思い浮かべる方も多いとは思いますが、実は私が初めて店でラーメンを食べたのは昭和50年頃、中学生の時の話で、それまでは店で食べてたのはコシがないことで知られる博多の「うどん」でした。
(ちなみに、博多はうどん発祥の地でもあります。もっとも、最初、手打ちうどんを食べたときには心底、「美味い!」と思いましたけどね(笑)。)
最近では、街中、すっかりラーメン屋ばかりになり、うどん屋は探さないといけないくらいに影が薄くなった観がある博多の街角風景ですが、では、その博多ラーメンはどこから来たか・・・と言えば、久留米ラーメンからの流れである・・・ということを唱える人がいます。
ところが、実際には博多ラーメンの代名詞でもある「長浜ラーメン」の創業者というのは名古屋の方だそうで、戦後、台湾に引き上げていく中国人の友人からトンコツラーメンの製法を習ったという話を聞きました。(博多に来て、長浜の魚市場の前で屋台を出したところ、あの濃い味が市場の労働者の口にあったのだそうで、忙しく働く彼らにはお替りをする余裕が無いから、替え玉というのが出来たのだとか。)
ということで、どうやら、久留米ラーメン分派説は違うようですが、ただ、長浜にラーメンが出来たのは戦後のことですから、戦前からあると言われる久留米ラーメンが先なのは間違いないようです。
では、久留米ラーメンがとんこつラーメンの元祖かと言えば、こちらもどうやら、そうでも無いようで、とんこつ風味の長崎のちゃんぽんは戦前とか戦後とかそういうレベルではなく、100年くらい前からあるそうですから、日本のとんこつ元祖と言えばこちらなのでしょう。
つまり、長崎ちゃんぽん、久留米ラーメン、長浜ラーメンの順なのでしょうが、それぞれ、別個に派生したというところが面白い現象だと思います。
その意味では、生まれるべくして生まれた味だと言えるのかもしれませんね。
ちなみに、博多ではラーメンを扱っている定食屋に入ると、普通にちゃんぽんも扱っていますから、私は日本中、ラーメンとちゃんぽんは普通にどこにでもあるもんだとばかり思っていました。
もっとも、長崎にはとんこつ風味のちゃんぽんと海鮮風味のちゃんぽんがありますけどね。
ついでに言うと、長崎の人に、「どこのちゃんぽんが一番美味い?」と聞くと、「リンガーハット」と答えるというのも事実ですが・・・(笑)。
(小説家 池田平太郎/絵:そねたあゆみ)
2011-08

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