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歯磨き粉のいらない歯ブラシ

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1602-2 マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題になっている。プラスチックごみのうち、波の力や紫外線などによって細かく砕けて大きさが5ミリ以下の粉のような状態になったものは「マイクロプラスチック」と呼ばれ、表面に有害物質が付着しやすい特徴があるため、魚などが体内に取り込むと、食物連鎖を通じて生態系に影響を及ぼすおそれがあると指摘されている。また、汚れ落としに効果的だとして、洗剤、洗顔剤、歯磨き粉等に使われる微細なプラスチック粒子「プラスチック・マイクロビーズ」も、最終的には海に流れ込んで、海洋汚染しているという。
そんなこともあり、歯磨き粉を使わない歯ブラシを使っている。以前から使っているのはフクバデンタル(//www.ionic.co.jp/)が開発したKISS YOU(キスユー)という歯ブラシで、これは3Vのリチウム電池を内蔵したイオン歯ブラシ。歯ブラシの中ほどに施されている金属部に指を當てて歯を磨く。歯磨き粉を使わなくてもきれいに磨くことができる。金属部が正(+)、植毛部が負(-)に帯電することで、歯の汚れが除去される。500円前後の商品だが、安い換えブラシも用意されている。
最近、雑誌で見て購入してみたのが、MISOKA(ミソカ)という1本千円以上する歯ブラシだ。これも、歯磨き粉は不要だ。毛先の表面にナノシオンという微細加工(ミネラル物質のコーティング)が施されており、この「ナノシオンドリームテクノロジー」によって歯の表面の親水性を高くし、水の膜が汚れを付きにくくしているという。1本1本手作業でコーティングしているそうで、その職人技から社名も「夢職人」(//www.misoka.jp/)としたという。歯ブラシとしては少し高い感じはするが、サッパリした磨き心地と、みずみずしい口内環境の現出には納得感がある。卵と豆腐、納豆は贅沢して高いものを買うことにしているが、歯ブラシもその中に入れようかと思う。手の届く値段範囲の品物でプチ贅沢ができ、環境汚染の減少にも役立てるなら気分もいい。
(ジャーナリスト 井上勝彦/絵:そねたあゆみ)2016-02

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