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仲良しのふたご座

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カラー4 3月の南の空、高い所に、2つの明るい星を見つけることができます。それぞれの星を先頭に、いくつかの星が並んで列をなしているのが、お誕生日の星座でもよく知られている、ふたご座です。2つの明るい星のうち、西を「カストル」、東を「ポルックス」といいます。カストルは2等星、ポルックスは1等星に分類されていますが、夜空では、同じくらいに明るく見えるはずです。
では、ふたご座ができた由来をご説明しましょう。
ギリシア神話では、大神ゼウスと人間の母親レーダーのあいだに生まれた息子の、双子が空に上がったと言われています。その双子のうち、兄をカストル、弟をポルックスといいました。
しかし、同じ双子でありながら、弟のポルックスは神で、不死身なのに対し、兄のカストルは人間で、いつか死ぬことになっていました。
この2人は非常に仲の良い双子だったので、それを不憫に思った弟のポルックスは、自分の父親である大神ゼウスに、自分の不死を、半分兄に与えてくださいという祈りを捧げました。
祈りは叶えられました。ゼウスは、1年の半分の時間、2人を天に上げて神とし、残りの時間を地上におりて人間として過ごすことができるようにしたのです。
こうして、神さまでいるあいだの双子の姿を、私たちが見ることができるようになった、ということです。
また別の説もあります。
兄カストルは乗馬の名人、弟ポルックスは剣とボクシングを得意とした、活発な双子でした。しかしある日の戦争で、流れ矢に当たってカストルが死んでしまいます。ポルックスは仲の良かった兄の死を、嘆き悲しみました。その様子をを見た、父である大神ゼウスは、ポルック1人を星座にしようと思いました。しかしポルックスは、兄であるカストルと一緒でなければ行かないと言ってききません。困ったゼウスはしかたなく、ポルックスが持っていた不死性の半分をカストルに与え、2人を1日おきに、夜空と地上とで暮らさせるようにすることにした、とも言われています。
南イタリアには、レギッルス湖畔の戦いに勝利した記念として、「カストルとポルックス神殿」と呼ばれる遺跡が、現在も残されているということです。

(コラムニスト 気象予報士 チャーリー/絵:そねたあゆみ)2016-03

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