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8月の星座 こと座

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8月の星座 こと座 この星座は、北よりの空で、北極星を大きく取り囲んでいます。なので、1年中見ることができますが、天頂高くに上るのは夏なので、夏に見つけることはほかの時期よりも簡単だと思われます。
明るい星はほとんどないのですが、頭の部分で台形を描いて、4つの星が輝いています。胴体にあたる部分は長く伸び、北極星を取り囲みます。七夕でおなじみの星座、こと座の近くにあるので、こと座の1等星ベガを目印に探すといいかもしれません。
さてこの星座の由来をご紹介しましょう。ギリシア神話でおなじみの英雄ヘラクレスは、「12の冒険」というものを成し遂げた人物です。その「12の冒険」の11番目は、「黄金のリンゴ」を取って来ることでした。この「黄金のリンゴ」は、大地の女神ガイアが、大神ゼウスと女神ヘラとの結婚を祝って贈ったものでした。ヘラはそのリンゴをひどく気に入り、ヘスペリいう、秘境に植えました。そしてその園の見張りに、ラドンという、百個の頭を持った竜に任せていたのです。
ヘラクレスは、ヘスペリデスの園がどこにあるかさえ知りません。知っていそうな人に尋ね回りようやく場所はわかったものの、「人間がそこへ行くことはできないよ」という、新たな障害にぶつかります。
しかしヘラクレスの耳に、アトラスという神さまの噂が届きます。アトラスの娘たちこそが、そのヘスペリデスに植えられたリンゴの世話をしている、というのです。
そこでヘラクレスはアトラスのもとを訪れて事情を打ち明けるのですが、さすがのアトラスも、ラドンを恐れて近づくことができないのだと言われます。ヘラクレスが園を見渡すと、1本のリンゴの木に、1匹の巨大な竜が巻きついているのが見えます。ヘラクレスは、猛毒を塗りつけた矢を、その竜、つまりラドンに向かって放ちます。
そうして巨大な竜ラドンは絶命しヘラクレスは11番目の冒険にも成功しました。
しかし女神ヘラは、お気に入りのリンゴの園を長いあいだ守ってくれていたラドンを哀れに思い、天に召し、りゅう座になった、と言われています。(りゅう座とヘラクレス座は夜空で並んで輝いています)
(コラムニスト 気象予報士 チャーリー)2016-08

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