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『古事記』の神々(その4)

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(絵:そねたあゆみ) 

 前回は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと、男神)と伊邪那美命(いざなみのみこと、女神)とのあいだに初めて生まれた「水蛭子(ひるこ)」を葦船で流したところで終わりました。この二神のあいだには、次に「淡島(あわしま)」が生まれましたが、これもまた子の仲間には数えられていません(淡路島とは関係ないようです)。どうやら「良くない点」があったようです。
 そこで二柱の神さまは相談し、天つ神(あまつかみ)の元へ、お伺いを立てに行きます。天つ神は鹿の肩の骨を桜の皮で焼き、ひびの入りかたで吉凶を占う「太占(ふとまに)」を行い、次のように二柱へお告げになりました。「女性から先に声をかけるのが良くない。島へ降りてもう一度やり直すと良い」と。
 島に戻った二柱は天の御柱を回り、伊邪那岐命のほうから声をかけました。そうして生まれたのが、「淡道の穂の狹別島(あわじのほのさわけのしま。淡路島)」、「伊豫の二名島(いよのふたなのしま。四国)」となりました。そうして、筑紫島(つくしのしま。九州)、壱岐(いき)の島、対馬、佐渡ヶ島、さらに、大倭豊秋津島(おおやまとあきつしま。奈良を中心とした畿内地域)を生みました。これら八つの島を、「大八島国(おおやしまぐに)」と呼びます。
 その後、吉備児島(岡山県児島半島)、小豆島、大島(山口県)、姫島(大分県)、知訶島(ちかのしま。長崎県五島列島)、両児島(ふたごのしま。長崎県男女群島)の六つの島を生まれました。これで二柱によるいわゆる「国生み」は完了します。
「国生み」の中に、今のわたしたちが当然として捉えている「本州」が含まれていないことが、『古事記』が編纂された飛鳥時代らしさを反映しているように感じます。
 さらに二神は「子ども」を生み続けます。石の神、土の神、砂の神、屋根の神、家屋の神、海の神、川の神、風の神、木の神、山の神、野の神、霧の神、渓谷の神、船の神、豊饒の女神、などなど。人々の生活に不可欠な神々を生みました。火の神を生んだとき、伊邪那美命はひどいやけどをしました。苦しんで吐いたものは鉱山の神に、排泄物は粘土や灌漑用の水や生産の神に、それぞれ変わりました。そうしてよく知られているように、その後伊邪那美命は伊邪那岐命を残して息を引き取るのです。初めて生まれたのは、骨のない子どもで「水蛭子(ひるこ)」と呼ばれ葦船に載せて流されました。(コラムニスト 気象予報士 CHARLIE)2017-07

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