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至福の瞬間

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06-06-2新茶が出始めました。立春から数えて八十八日目「夏も近づく八十八夜・・・」とあるように数日後に立夏を控え「八十八夜の別れ霜」といってこの日を過ぎれば遅霜の心配がなくなるという意味です。
お茶の産地ではここから半月ほどが茶摘の最盛期となり、私たちにも薄甘い新茶の香りが届きます。
食事の後にほうじ茶をお出しすると「お茶が美味しいね」と言われます。何の事は無い、忙しい時にも温度調整の必要が無く熱湯で入れられるほうじ茶なのですが。
おそらく会社でも家庭でも、ましてや一人暮らしの方などにはお茶はボタンを押せば出るか、ペットボトルで買うものとなり、入れたてのお茶を飲むという機会が少なくなっているのでは。
美味しい緑茶は少し手間をかけて温度を下げた70~90度の低温の湯で入れて、最後の一滴まで注ぎきります。淡い黄緑、香からして甘さが立ち昇り一口含めば甘さとコクが広がります。
日本に産まれて良かったと感じる至福の瞬間です。
(文:現庵/絵:吉田たつちか)2006-06

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