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八十八夜の別れ霜・泣き霜

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2011-05-01 八十八夜は雑節*のひとつで、立春(今年は2月4日)を起算日(第1日目)として88日目、つまり、立春の87日後であり、平年なら5月2日、閏年なら5月 1日だ。

八十八夜といえば、この時期の風情を歌った唱歌「茶摘」が思い出される。歌詞にあるように八十八夜の3日後は、立夏。暦の上ではもう夏ということになる。

「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みぢやないか あかねだすきに菅(すげ)の笠」

この日に摘んだ茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするともいわれている。

しかし、「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の泣き霜」などといわれるように、この時期には遅霜が発生することがあり、農家にとっては気の抜けない時期でもある。事実、昨年はこの時期の霜の影響で、梅や柿の実が付かなかった地区も多かった。産直市場にも干し柿用の柿が出ず、筆者も、毎年恒例の干し柿作りを断念した。

4月に入ると、ホームセンターには夏野菜の苗が豊富に並ぶ。春を待ち望んだ菜園愛好者にとって、いち早く、苗を購入して、畑に植えたい。でも、多くに場合、八十八夜前に植えた苗は、霜や寒さにやられてうまく育たない場合が多い。かくて、同じ種類の野菜苗を再度購入して、5月の連休に植えるはめになる。ホームセンターは素人菜園愛好家に二度売れることになる。地域によって、野菜苗を植える時期は異なるが、自分の住んでいる地域のプロ農家が植える時期に倣って植えるといい。作物によっては作付け期間がごく狭いものもある。

*雑節とは、農業に従事する人々が、二十四節気(中国で作られた暦)では十分に季節の変化を読み取れないため、その補助をする為に考えられた日本独自の暦で、節分(2月3日)・八十八夜(5月1日頃)・入梅(6月11日頃)・半夏生(7月2日頃)・二百十日(9月1日頃) ・土用(1月17日・4月17日・7月20日・10月20日頃)・彼岸(3月20日・9月23日頃)などのこと。

(コラムニスト 古屋麻耶/絵:吉田たつちか)
2011-05

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