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権限が集中することの危険と効用

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2013-05-05以前、橋下徹・大阪市長が「独裁が好ましい」というような発言をして、物議をかもしたことがありましたよね。
まあ、実際に演説を聞いた限りでは、それほど、目くじらを立てるほどではなかったように思いましたが、とかく、こういう物は独り歩きしてしまうもののようで・・・。
ただ、それとは別にナポレオン三世の統治下でも皇帝独裁の頃が一番、実績が上がったという話があるように「独裁=悪」というつもりもありません。
権限が一人に集中している方が、正しいかどうかはともかく、結論が出るのは早いわけですから・・・。
無論、問題は「絶対権力は絶対的に腐敗しやすい」という言葉がある通り、当初は理想に燃えて始まった独裁であっても、とかく、時の経過と共に腐敗堕落に陥ってしまう・・・ということは今日でも世界中の独裁者がその悲惨な末路とともに示してくれているわけで、やはり何らかの目障りな存在というのは必要でしょう。(この点を、私が師と仰ぐ、兵法評論家の大橋武夫氏は「経営者にとって、もっとも嫌なことを言ってくれるのは労組である」と看破しておられましたし、その意味では、野党というのは時の権力にとっては健全性を担保するという意味では無くてはならない存在なのでしょう。)
実際、ソニー、シャープ、パナソニック・・・などなど近年、日本企業が軒並み苦境に陥っている一方で、サムスンに代表される韓国企業の躍進・・・を考えれば、これは、必ずしも円高ばかりが原因ではなく、やはり、意思決定機関の弱体化ということも一因にあるように思います。
ソニーの社長・会長を歴任した出井伸之氏は、「社長だからって大組織は思うようには動かせない」・・・ということを言っておられましたが、それはそうなんでしょうね。
思えば、かつての本田宗一郎、松下幸之助などの創業者は社長であると同時に大株主でもあったわけで、自分が「右」と思えば「右」と出来たのでしょうが、その後の社長となると、他の重役は少なからず、かつての同僚ということも有り得る話で、なかなか、社長の独断で決裁するというわけにもいかないのでしょう。(トヨタが創業家から未だに社長を出し続けていることの背景がここにあると思います。)
その為には、社長に就任することが決まった時点で新社長は金融機関から個人的に融資を受けて、自社の新株を必要かつ可能と思われるまで買うことが出来るようにする・・・というのも一案でしょう。
無論、買う買わないは個人の自由で良いと思いますが、少なくとも、もう少しトップの任期中は権限と責任を集中させねば、企業としての競争力は保てないように思えてなりません。
(小説家 池田平太郎/絵:そねたあゆみ)2013-05

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