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運盛りの食材「冬至の七種」

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02運盛りの食材「冬至の七種」12月は一年で最も昼間の時間が短くなる冬至を迎えます。寒さの厳しくなるこの時期には「冬至の七種(とうじのななくさ)」と呼ばれる食材が健康維持に役立つと言われています。   冬至は、北半球においては太陽の力が最も弱まる日ですが、この日を境に太陽の力がまた甦ってくる日であるとも言えます。

 この冬至に際しては、運もまたこの日を境に再び上昇すると考える「一陽来復」という考え方が東洋にはあります。そして、日本では運が回復することを願って、「ん=運」が二つ重なる食材を食べて運を上昇させようとする「運盛り(うんもり)」とよばれる縁起担ぎの風習があります。

 以下に挙げる冬至の七種が運盛りの食材として知られています。

・南瓜(ナンキン=カボチャ)・人参(ニンジン)・蓮根(レンコン)・銀杏(ギンナン) ・金柑(キンカン)・寒天(カンテン)・饂飩(ウンドン=うどん)

 寒さの厳しくなるこの時期には、脳卒中になったり、風邪に罹る人が増加しますが、これらの病気を予防するのに冬至の七種はとても適しています。

 ナンキンとニンジンに多く含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を強くすることによって風邪の予防に役立ちます。また、βカロテンには優れた抗酸化作用があり、コレステロールが血管壁に沈着するのを防ぐことによって動脈硬化や脳卒中を予防してくれます。

 レンコンとキンカンにはビタミンCが豊富に含まれていて、風邪予防に役立ちます。また、キンカンと銀杏には、咳止めや去痰効果があるといわれています。但し、銀杏は多食すると中毒を起こすこともありますので食べ過ぎないよう気をつけましょう。

 寒天は、水溶性食物繊維としてコレステロールの排泄を促進することによって脳卒中の予防に役立ちます。うどんは、温かいものを食べることによって体温を上げて免疫力を高め、風邪予防に役立ちます。また、うどんにはつきものの薬味であるネギには疲労回復や免疫力強化、抗菌・抗ウイルス作用などを持つアリシンという成分が含まれていて、やはり風邪予防に役立ちます。

冬至の七種で冬を乗り切りましょう!

(医学博士 食品保健指導士 中本屋 幸永/絵:吉田たつちか)
2010.12

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