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大根の効用ともみじおろしのタブー

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2011-1203 秋も深まって参りましたが、秋冬に旬を迎える食材と言えば、大根があげられるのではないでしょうか。大根は様々な料理に利用され、非常にレパトリーの広い食材ですが、効用においても実に多様な働きを持っています。栄養学的には、ビタミンA、B、Cに富み鉄分・リン・カルシウムなどのミネラルを含んでいます。また、食物繊維が豊富で、低カロリーです。

 大根にはでんぷんを分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼ、タンパク質を分解するプロテアーゼなど各種の消化酵素が含まれていますので食物の消化を助け胃もたれを防ぐ働きがあります。
 製薬会社三共の創業者高峰譲吉は、麹菌からジアスターゼ(アミラーゼ)を抽出することに成功し、自身の名の「タカ」とラテン語の「TAKA(強いという意味)」を掛けてタカジアスターゼと命名しましたがこのタカジアスターゼの開発には、古くから餅を食べるとき大根おろしをつけて食べると胃がもたれないと言う事が大きなヒントとなったとも伝えられています。
 また、大根には白菜やキャベツと同様にアブラナ科に属す植物に特有の辛味成分であるイソチオシアネートが含まれています。イソチオシアネートは抗菌作用、抗癌作用、血栓防止作用などの働きを持つことが知られています。イソチオシアネートは大根を刻んだりすりおろすなどしたときに酵素の働きで生成しますが、刺身のツマに白髪大根が用いられるのはイソチオシアネートによる防腐効果も期待され理にかなっていると言えます。
料理の彩りによいということで用いられる大根と人参をすりおろした「もみじおろし」というものがありますが、以前は栄養学的にはよくない組み合わせだと言われていました。人参に含まれるビタミンCを酸化させる酵素が大根のビタミンCを破壊するからというのがその理由です。しかし、酸化されてしまった酸化型ビタミンCも人が摂取した場合、体内で容易に元の還元型ビタミンCに戻り、ビタミンCとしての機能を十分に発揮するということが近年の研究で明らかにされました。もみじおろしのタブーは今では迷信となってしまったということです。
(医学博士 食品保健指導士 中本屋 幸永/絵:そねたあゆみ)2011-12

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