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時計とカメラ

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2015-05-01 近年劇的に変わったものにカメラと時計がある。昔は比較的高価だったのに、今では身近なものになった。というよりも携帯電話などの付録のようになっている。
時計にいたっては、テレビはもとよりあらゆる電化製品や自動車などにもいつの間にか入り込んでしまっており、時間を見るのに時計を探す方が珍しくなっている。
先日、小生の住んでいる街の駅が無人駅に変わった。ホームで電車を待っていると、老夫人が、インターホンで駅員と話している声が耳に入った。無人駅だから駅に人はおらず、何か質問があったらどうぞと、改札口横に大きなインターホンが設置してある。メイン駅にいる駅員につながっているのだろう。老女は、入り口にあった時計がないが、どこへ移したかと詰問している。ホームの上に大きな時計があったので、彼女をつついて、指さして教えた。無人駅化の工事中で、改札入口上にあった時計が移動したようだ。彼女のように、時計を一切身につけていない人の方が今では珍しいのだ。
最近、アップルが時計型の携帯端末(アップルウォッチ)を発表して話題になっている。昔、SF漫画に出てきた未来社会のシーンが現実化しつつあるようだ。元来、時間に縛られるのが嫌いでルーズな私は、腕時計をはめずに過ごしてきた。そんな私でも、今は、携帯電話の時計に頼りきっている。ただ単に時を知るだけでなく、目覚まし機能や、ストップウォッチ機能、スケジュール機能など色々便利な機能も満載しているようだが、一つとして満足に使いこなせていない。このように今やただ同然の時計だが、アクセサリー化していたり趣味の世界では、数百万もするものもあるようで、前述したアップルウォッチのラインアップにも200万円を超える機種もあるという。
一方カメラも今やどこにでもある時代になった。一世を風靡した使い捨てカメラやポラロイドカメラは今はどうしているのだろうか、ついぞ見かけない。職業柄、昔からカメラは持っていたが、最近のデジタルカメラには隔世の感がある。小生の安いミラーレス一眼レフカメラでも、昔はプロカメラマンしか持っていなかったモータードライブ機能が付いている。しかも高速連写のものだ。これで撮影すれば、素人でもそれなりのいい写真が撮れる。
デジタルカメラだから現像する手間も費用もいらないわけで、撮影した写真のどれを選ぶかが重要になってくる。昔、著名なカメラマンがモデルを使ってポスター用の写真をスタジオで撮影している現場に立ち会ったことがあったが、モータードライブが装着された大きなカメラで、モデルに話しかけ、おだてあげ、大量のカットを撮り、現像した膨大なカットの中から選び出す作業が重要だった。今や、素人の我々でも同様なことが簡単に出来てしまう。
写真撮影といえば、先日見たインターネットの学校(スクー)での「映像カメラマンに学ぶ動画撮影の基本(全3回)」(講師:三浦辰太映像カメラマン)の授業が面白かった。中でも目からウロコのテクニックが構図の問題で、三分割法だ。人の目の位置をどこに置くかで写真の出来栄えが大きく変わってくるという。幸いなことに今のデジタルカメラのほとんどに、三分割線が表示される機能があるので、これを使えば、子供の写真や恋人のワンランクアップした写真を取ることが出来るのだ。この授業(//schoo.jp/class/1989/room?ref=fbapp)は録画で無料視聴できるのでカメラを使っている人必見である。(ジャーナリスト 井上勝彦/絵:そねたあゆみ)2015-05

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